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財産評価
2022.04.28
高額マンションの相続税対策には要注意
国税庁と納税者で争われていた高額マンションの評価方法の訴訟で、納税者の敗訴が確定しました。
行き過ぎた節税対策には要注意
(要点)
①相続開始直前の節税目的の不動産購入
今回の納税者が敗訴した事案は、被相続人が約90歳で、亡くなる3年前程に不動産を購入していました。
⇒早めの相続対策を!
②相続開始後の短期の不動産売却
今回の納税者が敗訴した事案は、相続開始後、1年以内に不動産を売却していました。
⇒相続税の申告期限後3年内の譲渡であれば、譲渡所得を軽減できる特例も存在するので悩ましいところですが、急に売却しなければいけない理由がなければ、税務調査後など一定期間経過後の譲渡が良さそうです。
③銀行融資の貸出目的が相続対策
今回の納税者が敗訴した事案は、銀行の貸出稟議書等に相続対策と記載されていました。
⇒あくまで、不動産購入のための資金調達の融資であることを明確にしましょう。
④路線価評価額と不動産鑑定評価額との乖離
今回の納税者が敗訴した事案は、不動産鑑定評価額と路線価評価に約4倍の乖離があったようです。
⇒実勢価格を把握して、路線価評価によるリスクを把握することも必要です
▼税理士さかいより
岐阜市でも、令和4年以降、高額・高層マンションの建設計画が発表されています。また、岐阜駅前のマンションでは、購入時よりも売却相場は高いと聞きます。岐阜といった地方の相続税事案でも今後は注意したいところです。